うなぎが絶滅しそうなのはお年寄りが食べすぎだからっていうけどさあ、ちょっと違うんじゃないの?
どうもこんにちわ!unianikiiです。
ちょっと前にツイッターでちょっと燃えたうなぎの話。
悪いのだれ?
お年寄り?
うなぎが絶滅しそうなのはお年寄りのせい?
文化だから絶滅危惧のウナギを食べる。
20年後のことは知ったことではない。貰えるんだから年金はいっぱい欲しい。
20年後のことは知ったことではない。ウナギも日本の若者も減少して絶滅しても知ったこっちゃないってことですかね。https://t.co/a1sIDzPDQq
— Hiroyuki Nisimura (@hiroyuki_ni) 2017年7月23日
「うなぎは絶滅危惧種だから食べるの控えよう、お年寄りはうなぎを楽しみにしているかもしれないけど、未来の人達が食べられないのはかわいそう」
みたいな話なのですが。
まず、うなぎ好きのお年寄りは悪くないでしょ。
だって売ってるものを買っているだけなんだもの。
うなぎが絶滅の危機にあるのは、ウナギの稚魚の不漁にあります。
不漁の原因は乱獲したから。
乱獲したのは売れるから。
買っているのはお年寄りが多い。
だからお年寄りが悪い。
ちょっと違うんじゃないですかね。
ウナギの稚魚が不漁なのは中国がバカバカ獲るからなんです。
で、稚魚を日本に輸出し、また自国で養殖したものも日本に輸出しています。
スーパーにうなぎが並ぶのは日本が中国からの輸入を規制しないからなんです。
お年寄りが悪いんじゃない。
中国からの輸入
悪いとしたら国によるや輸入規制の甘さ、生産側の問題意識の低さ(売れるからどんどん獲る)、販売側の薄利多売のウナギ商法ではないでしょうか。
うなぎは食べられる大きなになるまで10年かかると言われています。
中国はバカバカうなぎの稚魚を乱獲して、卵を産む前に出荷してしまいます。
それを日本があまり考えなしに輸入を許しているから、絶滅しそうになったのです。
でも、うなぎ禁止令が大々的に出てるわけでもないので、ウナギにかかわる業者にしてみれば「はあ?」って感じかもしれません。
今、急にうなぎの取引を禁止することは、代々続くうなぎ屋のせがれが「おやじ、うなぎが絶滅しそうだから、もう店を畳もう」っていってるようなものです。
ツイッターでは消費者からの意見しかあがって内容ですが、うなぎの生産にかかわる人やうなぎ屋さん達はどう考えているのでしょうか。
中には「うなぎ一筋でやってきて、うなぎが扱えなくなったら生きていけない」という人達も多いんじゃないでしょうか。
私としてはうなぎにかかわる人たちの意見も聞いてみたいです。
じゃあどうすればいいんだよ!
確かにうなぎが絶滅しかかってるのは事実だし、消費をひかえようという人の意見が間違っているとも思いません。
だからって、うなぎは全面的に禁止ねってわけにはいかないでしょ。
それで食ってる人もいるわけで。
石油が枯渇しそうだしCO2の問題もあるから、もう電気も車も使っちゃダメって言ってるのと近いと思います。
急にやることは。
電気なしに生活できます?
未来の人達に石油を残すために車に乗らず、灯りもつけずという生活。
だから前向きに考えましょう。
国が主導に立ってうなぎ絶滅について徹底的にリサーチし、「無理すればうなぎは食べれる物」にすることが決着点。
「うなぎ食べるの禁止」はありがたくない。
具体的には、
- 自国のシラスウナギ乱獲の規制強化。
- 自国のうなぎの流通量、輸入量の調整。
- うなぎの生産者、販売者、消費者の意識改革。
- うなぎ生産(養殖)の技術向上。
- 代替物の検討。
一番大切なのは消費者の意識改革かな。
「うなぎが絶滅危惧種である」こと知っている日本人は4割だそうです。
あとの6割の日本人にも周知させるためのキャンペーンを張らないと。
スーパーで普通に売られているもの、絶滅危惧種だと思う人は少ないはずです。
次は業者の意識改革。
うなぎの取扱量をいまの半分にすれば、うなぎが絶滅する可能性も半分になるのではないでしょうか。
そんなに簡単ではないでしょうが。
取扱量を徐々に減らし、うなぎの個体数を増やしつつ、業者の収益も維持するには、国は何らかのサポートをするべきでしょうね。
じゃないとつぶれちゃう。
一番いいのは中国からの輸入を規制すること。
うなぎは日本以外ではマイナーな食用魚とされているので、中国としても日本が買わないのであれば漁獲量を減らすのではないでしょうか。
日本国内での流通量が減れば「うなぎは特別な食べ物(たまにしか食べれない)」という意識が消費者に戻り、うなぎ屋さんが店を畳むこともないのではないでしょうか。
参照:北陸中日新聞
激減しているウナギを能登で養殖し、地元での消費につなげる取り組みが、石川県志賀町で始まっている。金沢市の会社が昨年から始め、ウナギ養殖は北陸では初めて。今春の出荷を目指しており、関係者は「地元の多くの人に『能登うなぎ』を味わってほしい」と意気込んでいる。(松村真一郎)
うなぎ資源が回復するのに20~30年かかるそうですが、その間に謎の多いシラスウナギの生態が解明され、養殖技術が向上することを期待します。
今後30年の間にうなぎを食べることが禁止にならないことを祈ります。
日本料理としてのうなぎ
うなぎの流通が禁止されると、日本料理のカテゴリからうなぎが消えてしまいます。
すごく惜しい。
ある意味ひとつの文化を消してしまうようなものだと思います。
日本人がうなぎを食べ始めたのは7~8世紀ごろと言われていますが、今のようにうなぎを食べることが広まったのは江戸時代。
エレキテルで有名な平賀源内が、夏場に売れないうなぎを売るために宣伝したことがきっかけだそうです。
それからかれこれ300年。
うなぎのかば焼き文化は日本全国に広まり、関東風、関西風、ひつまむし、せいろ蒸しなど、様々な料理法が考案されました。
300年日本人が食べ続けてきたうなぎ文化が、この先続かないかもしれないことはとても悲しいことです。
まとめ
まあいろいろな考えがありますからね。
私はうなぎが好きなので、どうしても今回悪者にされている「うなぎ好きのお年寄り」の気持ちになっちゃうわけで。
その辺を擁護しようと思うと他に悪者を作らざる負えなくなってしまって、中国や、国、うなぎに関る業者さんを悪く言ってしまいました。
また、SNSで影響力のあるインフルエンサーさんたちがこぞって「お年寄り」を悪く言うの忍びなく思いました。
ちょっとしたツイートなのでしょうが、
「うなぎを食べるお年寄りは未来に対しての配慮が足りない」
みたいな言い方をするのではなく、
「うなぎが絶滅しそうだからなんか出来ることないかな?」
みたいな切り口のほうが良かったのではないでしょうか。
まあ、SNSは「売り言葉に買い言葉、そして炎上」が面白いんですけどねwww
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